企画の成り立ち
アホロンは「滅んだ世界から皆を守ろうとした黒幕が、現実は平和で自分の行いが無駄だったと知って打ちひしがれる」のが見たい、というのがきっかです。
今までの企画では自分のために行動する黒幕でしたが、今回は本気で皆のことを守ろうとして凶行に走る人、として考えました。
なので一番最初に黒幕像が決まり、そこから舞台の雨傘島や、どんな人物を招くかを考えました。
黒幕は細菌学者→自分の細菌で国が1つ滅び、このまま世界が滅亡すると確信した→今のうちに優秀な人を集めて、自分の島で守ろう→そこでなんで殺し合いになるの?→細菌が島にもこちまれたから、犯人を捜すために脅す感じでデスゲームを仕掛けた…みたいな感じです。
企画タイトルの決め方
アホロンという略称にしたかったため、それっぽい言葉をタイトルにした、というのが99%の理由です。
あとは細菌で世界がやばい→バイオハザードっぽいよね→バイオといえばアンブレラ社が悪い→アンブレラをタイトルにしよう。つまり適当です。
下手したらOrironpa A Whole New Worldとかになってました。歌いそう。
章通知について
希望シートに沿って、まず最初に生き残りが確定。その後結末が最初から決まっている黒幕やアリス、特殊枠を当てはめ、余ったところを埋めていきました。
1章は舞薗さんをやりたいといらぶりちゃんの要望から、じゃあアイドルに手を出そうとするクズを相手に、ということでおとりになっています。
2章は死因の誤認がしたい+もちちゃんは泳げない+水槽に絡ませるのにぴったりな海洋学者がいる、ということで水槽に沈んでもらいました。この企画水場で死ぬ人多いな。絶望病はみんなやりたいかなーと思ってこの章にもってきています。
3章では螺河さんの離脱+沙梛ちゃんがアンプルを落とした事が判明するのは決まっていました。
螺河さんを海に突き落としたい→突き落とすと言えば崖→崖といえば昼ドラ→昼ドラといえばやばい女→ミシュカちゃんを採用。ミシュカちゃんみたいな愛が重たい子には、誰からも好かれる愛が重い男をぶつけるべし、と君野君。
あとは沙梛ちゃんを殺してくれそうなのが、大賭君くらいしか残っていなくて…。
結果ぎゅうぎゅうづめの章になっていました。
最初は蝶子(蝶)+沙梛(蛹)もいいなとか思ってたけど、うまく作れなかった。
4章はアリスを壊す必要があり、そろそろ主催キャラ動かすのも大変だったのでまとめて退場させるか!!あと小学生同士っていいな、と思ったので。
あとは絶望病とか負傷とかは希望シート見ながら調整したりなんやり。
各章タイトル
1章「2xA+xyB=xyA+2xB」
男尊女卑(おとり)と女尊男卑下(らぶりちゃん)の章なので、性別を意識したタイトル。遺伝子のXとYから、2x=XX=女、XY=男。女A男B=男A女B、A=尊、B=卑。
2章「マリンスノーとスノーシュガー」
2人の要素を取り入れたいなーと思いながら、同じフレーズもいれたいと思い、それぞれにジャンル(海洋と餅屋)に関係ありそうな単語をチョイスしました。
3章「少年少女だった日の思い出」
言わずもがな「少年の日の思い出」が元ネタ。メインが沙梛ちゃんの正体なので、蝶に焦点を当てた+年齢偽りかつ大人も関わってくるので、誰も子供じゃない=少年少女「だった」、にしています。
4章「うたかたの記憶」
森鴎外作「うたかたの記」が元ネタ。章内容にはまったく関係なく、ただ森鴎外(外神さんの元ネタ)からタイトルを付けた。
5章「破滅の女神と勇者」
世界を脅かす存在と、そこから皆を守ろうとする存在…をにおわせたかった作品を、そのまま章タイトルにした。
OPの小ネタ
・冒頭に出てくるシルエットは「中心にいる人物が特殊な立場」(黒幕、特殊枠、主催キャラ)
・キャラが出てくる前に出てくる台詞は各CSから取ってきているが、主催キャラ(蝶子、アリス、おとり)の3名はCSにない台詞を言っている。
・キャラ紹介の画面の違い
①花の枠の種類は「年齢」。小学生級は桜、高校生級は百合、元超高校級は薔薇。
②まわりでくるくるしているひし形の色は「偽りの有無」。偽りがある人は黒塗り、ない人は白塗り。
③背景を飛んでいる青い映像は「性別」。背景の光の粒子が、女性は三角、男性は四角。
OP時点で才能や性別の偽りが分かる人にはわかったかも。
各章のタイトル(1回目のタイトルのみの画像)で使われている花も、各章のキャラの年齢によって花の種類が変わっています。
アリスと外神の関係
アリスと外神さんは、意図的にいろんな場所で隣り合うように位置を調整していました。コテージ、裁判の席、ヘッダー、生き残り画像、サイトのキャラ紹介。
後はちょこちょこ二人が一緒にいる場面を出したりしていました。プロローグで外神さんがケーキを買っていたのはアリスのためとか、1章で図書館にいた時、落ちそうになったアリスを外神さんがキャッチできたのは、アリスが人形(細菌のついてない人形)だと分かっていて触ることが出来たからとか、裁判中に外神さんを擁護する発言をアリスがしていたり、とか。
秘密の封筒一覧
3章までに死んだキャラ、主催キャラ、黒幕にはありません。
アヴェル・幸雲・カルティエの本当の才能は【勝負師】である。探し求める人がいるため、才能を偽っているようだ。
芍薬ベラは【蜘蛛性愛】と【昆虫性愛】を持っている。彼女にとって愛しい存在は、手のひらサイズの命だ。
沙梛百合籠は、本当は小学生ではなく【超高校級の標本士】だ。その才は本物だが、実は【色盲】で色の判別が出来ない不完全な才能でもある。
螺河鳴姫の本当の才能は【幸運】である。珍しい天体を見つけたのも、幸運なだけでカメラの才能は凡人。
栂木椎名は【ディスレクシア】という文盲である。脚本家としての腕は一流だが、文字の扱いは凡人以下だ。
物造白兎は本当は【男】である。男と女という性別のイメージに翻された成れの果てが、今の彼である。いつまで少女でいられるのだろう?
大賭清一は【新興宗教村の出身】である。中学時代までは閉鎖された村で暮らし、今では自身がデイトレードの世界の教祖のような存在だ。
君野大翔は【愛が重い】彼女と長続きせず、すぐに別れてしまうのは、その愛を注ぎ過ぎなせいである。
破滅の女神と勇者の全文
世界観と黒幕の行動をおとぎ話風にアレンジしたもの。物語が章の間にちらちら挟まるのをやってみたかった。
破滅の女神=エリス 勇者=外神 天使=アリス 仲間たち=島に招いた人達
いつかの時代、どこかの場所に、美しい世界がありました。
穏やかで平和な日々を送っていた世界でしたが、ある日災いの雨が降りかかったのです。
その雨は人々から希望を奪い、命を蝕み、世界を暗闇へと変えようとしました。
その雨を降らせたのは【破滅の女神】。人々は成す術なく、次々に倒れていきました。
世界が暗闇に包まれた時、1人の【勇者】が立ち上がりました。勇者は【天使】と共に破滅の女神と戦い、多くの仲間を集めました。
しかし破滅の女神の猛攻を食い止めることが出来ず、世界は徐々に暗闇に飲み込まれていきます。世界はおしまいだと嘆く人々を前に、それでも勇者は諦めませんでした。
なんとかたどり着いた地で仲間と身を寄せ合うも、このままではいずれこの地も飲み込まれしまいます…。
勇者は暗闇の空を見上げ、そして…―――。
破滅の女神がもたらした災いの雨を前に、勇者は剣を置き、傘を掲げました。
そして勇者は言いました。「ここを僕らの楽園にしよう」と。
剣を向けても女神は倒せない。彼女の雨は必ず世界を飲み込んでしまう。
ならば雨をしのぐ傘を持って、自分は仲間たちだけでも守らないといけない。そう言って勇者は仲間と手を取り合いました。
そして…世界は破滅の女神エリスによって滅んでしまいました。しかし勇者の力によって、仲間たちの国は守られ、幸せに満ち平和が訪れました。たとえ世界が闇に包まれて滅んでしまっても、勇者の心が皆を守ったのです。
めでたし めでたし