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chapter3- 高き月見し夜想曲、
赤色讃美歌に口付けを-
chapter3-高き月見し夜想曲、
赤色讃美歌に口付けを-(非)日常編
その日は、何かが変だった。
ただでさえ異常なこの施設の中で、いつもよりマシマシで可笑しかったのだ。
例えば、いつもは紅茶をすするモノエルが、やけに慌ただしく空を飛び回っている、とか。

モノエル
「大変でしゅ大変でしゅ!えーとえーと、ベッドは足りましゅかね?
お茶会ができなかったら、血管から紅茶を呑ませるでしゅ!!」
どうにも穏やかでない独り言を、大声で喚きながら飛び回る白黒の影を見上げる。
また何かやらかしたのか、と頭を抱えそうになる中、異変は別方向から忍び寄ってきた。

エリアス
「……ふふ、…美しい…」

踊瀬舞円華
「……(ぼんやり)」
