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Prologue-デモ裁判編- 

Prologue-デモ裁判編-前編

カスタード協会での生活にも慣れてきた頃。
連日続くお茶会にも少し飽き始め、何もしなくていいことが退屈に感じてくる、そんなある日のことだ。
その日も全員参加のお茶会は開かれ、いつも通り適当に解散の流れとなり、一人また一人とお茶会広間を後にする。
今日はモノエルが素材の味が分かるようにとミルクも砂糖も用意していなくて、
総ブーイングをくらっていたな…そんなことを誰かが思い出していた昼下がり。

どこかで何かが濡れる音がする。

どこかで何かが燃える音がする。

どこかで何かが割れる音がする。




「いやああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」



誰がどこで何をしているのか、そんなことを露知らず過ごす者達の昼下がりは、絹を裂くような悲鳴で打ち壊された。
 

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リリー

「……な、なんですの?!」

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心条裁己

「何事ですか?!」

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​黒羽麗

「なになになになに!?」

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琴ノ緒閑寂

「……なんだ?」

その悲鳴の先にいたのは、今にも萎れそうなほどによろりとへたり込むモノエルだった。
駆けつけてきた者の声をよそに、モノエルはテーブルの上で大の字になり、叫んだのだ。

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​モノエル

「ない…ないでしゅ…エルの……エルの……」

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​モノエル

「エルのコップがないでしゅーーーー!!!!!」

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滑川ぐみ

「は?コップ?」

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踊瀬舞円華

「貴方のコップが無くなってしまったのかい?」

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天城飴梨

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花柳玲子

「あんたそんな声出せたんだね」

「うるさいわねぇ……頭に響くのよぉ」

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​モノエル

「これは事件でしゅ!立派な事件でしゅ!

 施設での事件は皆で解決、裁判を開くでしゅーーーー!!!!!」

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夜見塚灰慈

「…ああ、そう。無くしたんじゃないのか。」

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カレブ

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フェイ

「面倒だな。探せば見つかるだろう」

「……だが 思い入れのある物なら…うむ……」

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メアリー

「裁判……なんだか大げさですねぇ………」

かくして、モノエルのコップ消失事件は幕を開けたのであった…。

Prologue-デモ裁判編- 

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