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Chapter3
Chapter3―少年少女だった日の思い出―
裁判編(1)
『裁判のお時間となりました。捜査を終了し、講堂までお集まりください』
アナウンスに顔をあげ、流れた汗が顎からぽとりと地面に落ちた。
行かないと。
見つかった落とし主。
見つからないアンプル。
深まる謎と、いまだ外に出ることは叶わない絶望。
一度に二人もの人間がいなくなり、それでも捜査は続けられる。何故、彼らは殺されたのだろう。コロシアイはもうしなくて良くなったのに。
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良田アリス
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姫宮蝶子

螺河鳴姫
「…広くなりましたね、エレベーターも…」
「ほんと、この人数ならいっそ階段で降りてもいいのに」
「はぁ、毎回エレベーターばっかりだったら運動不足になっちゃうよー」
ちらりとエレベーター横の階段を見ながら、そんな軽口でも言わねばやってられない。
関わるのは秘密の手紙か、はたまたそれ以外の理由があるのか。広くなったエレベーターの隙間に、いなくなった彼らの面影を見る。


モノボウズ
「落とし主が見つかり、後はアンプルさえ見つかれば…
それで全て解決するはずだったのに…」

モノボウズ
「いまだアンプルは見つからず、それどころか隠し場所を知る沙梛百合籠も
殺されてしまいました。我々も正直、困っているのですよ」
