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プレ裁判 事件編 裁判編
プレ裁判－裁判編－
モノマミー
「まずはどんな事件だったかを振り返ってみようか。
今回の犠牲者…もとい、盗まれたものはなんだったかな？」
丹國糸緒
「確か、ブラジャーでしたね」
檻川喪中
「ブラジャー！！！！！！！！」
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捌目密目
「初事件がまさかの下着泥棒とはね……」
刺殴毒焼
「ぶーらー？したぎー」
モノマミー
「そう、ロー君の下着だ。なんでコロシアイの前に下着泥棒の裁判を
しなくちゃならないのやら…。
まずは被害者、ロー君から話を伺わないとね。さ、話しておくれ」
ロー
「夜10時半頃に一人で大浴場で入浴しにいったんだ。
部屋のシャワーは狭くて好きじゃないからな。
その時は、下着も脱いだ服も脱衣所に設置された籠の中にいれていた」
ロー
「夜11時頃に風呂からあがったら、脱いだ服や着替えの服は
そのままなのに、ブラジャーだけが無くなっていた…というわけだ」
一条貴咲
「…そもそもの話、こんな馬鹿らしい議題の裁判なんて
やらなくてもいいだろう……」
木乃伊吹
「話し合いめんどくさーい」
広沖・芥子・マルシャ
「なんでこんな話を真面目にしてるです？」
モノマミー
「これはどう考えても変態の仕業だね、何て卑劣な犯行なんだろう。
この事件を君たちに解いてもらい、犯人であるクロを暴きだすんだけど…。
皆は素人だからね、捜査も話し合いも上手く出来なくて当り前さ」
モノマミー
「そこで、だ」
モノマミーが手を慣らすと、中央にある裁判場のフィギュアに小さな人影が集まってきた。
それは指でつまめるほどの小さなモノマミー達で、傍聴席にあたるセット部分に各々着席した。
篝蛍狐
「……なにそれ」
刺殴毒焼
「マミマミはたくさんいるー？」
木乃伊吹
「あははっ、ちっさー。踏んじゃいそ―」
捌目密目
「うわ、増えるのか……」
一条貴咲
「喧しいのを増やしてどうする…」
モノマミー
「この子達、マミーズが事件のことを手当たり次第に喋りまくるから、
皆にはそれを論破してもらうじゃないか。
なに、難しく考えなくていいさ。なんでやねん！とか待った！
ってツッコミをいれる感じでいいからさ」
マミーズ
【大浴場は出入り自由】なのだから犯人は特定できないよ。
マミーズ
一人で入浴したんだろ？自作自演で【本当は大浴場に行ってない】かもね。
マミーズ
【ブラジャー】を狙うなんて、犯人は変態だね！
マミーズ
一人で入浴したんだろ？自作自演で【本当は大浴場に行ってない】かもね。
広沖・芥子・マルシャ
「脱衣所にかげさん…ローさんの髪飾りが置きっぱです。
少なくともかげさんが脱衣所に行ったのは本当のことです！」
【ローの髪飾り】
ローの髪飾りが脱衣所の椅子の中にある。落とし物だろうか？
立板清水
「ﾛｰﾁｬﾝが大浴場に行ったのは事実！うんうんなるほどね！」
檻川喪中
「なるほどー！まーくん頭いいい！」
刺殴毒焼
「まるまるすごー」
広沖・芥子・マルシャ
「いた痕跡は嘘つかないです。きのこの助もそう言ってるです」
一条貴咲
「というか、髪飾りまで無くしてたのか貴様」
篝蛍狐
「えらい不注意やね……まあ、下着なくなっとって焦ったんか知らんけど」
ロー
「仕方ないだろ、胸元がすーすーして頭にまで気が回らなかったんだ」
モノマミー
「皆が捜査している間、浴室の籠の中にブラジャーが見つかったよね。
これってなんなんだろうね」
マミーズ
これって【盗まれたもの】なんじゃないの？
マミーズ
【縫った跡がある】から、新品ではないだろうね。
マミーズ
なんか【洗剤の香り】がしてたな。
マミーズ
浴室で見つかったんだろ？【持ち出されてない】んじゃないのか。
マミーズ
浴室で見つかったんだろ？【持ち出されてない】んじゃないのか。
金鉛銀華
「いいえ、その下着は洗い立てのようです。
洗濯場には洗濯機の周りに粉洗剤が散らばっておりましたから、
どなたかが洗濯をしてそこに戻したのではないでしょうか？」
【脱衣所のブラジャー】
籠の中に誰かのブラジャーが入っている。縫い目があり、洗濯された後なのか柔軟剤のいい香りがする。
檻川喪中
「思春期の男の子にブラジャー探せって酷だよぉ…」
月蔵値
「そうだそうだ～！健全な青少年だから正直ブラジャーって言うのも
ちょっと恥ずかしいんですけど」
刺殴毒焼
「しらべろーっていったんじゃんー？まみまみー」
捌目密目
「というか嗅いだのかい？他人のブラジャーを？」
宇都病音
「ちがうもんー嗅いでないもん、持ったときにふわっと香るもんー」
ロー
「人が身に着けてこそのブラとパンティーだ、
ただ布切れ単体でおいてあるだけで羞恥する意味はないだろう」
木乃伊吹
「ひゅーローちゃんクールゥ」
モノマミー
「被害者が被害者って顔してないのも困りものだね」
モノマミー
「誰かが持ち去った後、何故か元の場所に戻した。
それはわかったけど、結局これじゃ犯人は絞れないよねぇ」
モノマミー
「容疑者がどうにかして分からないものかなぁ」
檻川喪中
「モノマミーさんが見てたらしいんだけど〜
その時間にお風呂の方に向かったのは【宇都病音】、【檻川喪中】、【木乃伊吹】、【西表東裏】、【春暁院優一郎】の５人だって〜！」
【目撃者】
「その時間にお風呂に行った子かい？【宇都病音】、【檻川喪中】、【木乃伊吹】、【西表東裏】、【春暁院優一郎】の５人だよ」
モノマミー
「そうそう、何を隠そう僕が見てたんだよね。
あくまでお風呂のある方向に行ったってだけで、
お風呂場に入ったかは知らないけどさ」
木乃伊吹
「視線を感じる気がするけどきっと気のせいだな！」
梅藤紅謜
「も、もうその五人が犯人でいいだろ……」
篝蛍狐
「五人とも、いうわけにはいかへんやろ」
檻川喪中
「大乱闘スマッシュブラジャーズ」
一条貴咲
「……誰が上手いこと言えと？」
金鉛銀華
「下品なネタは勘弁していただきたいですね……一応裁判中ですよ？」
モノマミー
「五人ねぇ、ここから更にしぼれないかなぁ…」
マミーズ
浴場の方に【５人】行ったんだろう？そこから絞ることはできるんじゃないか？
マミーズ
でも浴場方面に行っただけで浴場に行ったかはわかんないし、
５人の中から【犯人を絞る方法なんてない】じゃないか。
マミーズ
この人達にこれといった【共通点はない】ようだな。
篝蛍狐
「犯行現場は女風呂や。あそこは電子生徒手帳読み込まんと入られへん。
殺し合いがどうや言うてるわりにそんなんは気にするんかいっちゅう
話やけど…まあ、やからとりあえず犯人は女子よ。
さっきの五人の中やったら、【宇都】か【木乃】のどっちかちゃうん」
マミーズ
でも浴場方面に行っただけで浴場に行ったかはわかんないし、
５人の中から【犯人を絞る方法なんてない】じゃないか。
犯行現場
「浴場には電子手帳を提示しなければ入れないよ。当然だろう？性の乱れがあってはいけないからね」
立板清水
「男が女湯に入る手段がないならそうなるよね～やったね絞れたよ！」
宇都病音
「………………ふぇっ、あたし…？？あたし容疑者なの…？」
檻川喪中
「俺、女子のお風呂入るほど節操ない人間じゃないので〜」
木乃伊吹
「ぶー結局疑われてんじゃーん」
捌目密目
「君は100回自分の才能を復唱してみたらどうだい？」
梅藤紅謜
「や、やっぱり痴女が犯人だろ」
捌目密目
「どっちの痴女？」
梅藤紅謜
「ワンフレ以下の方」
モノマミー
「お風呂が混浴とか猥褻極まりないからね。
そこでどんな不純交配行為が行われるかわかったものじゃないよ」
ロー
「いやもう、ほぼ犯人は決まってるだろ」
木乃伊吹
「ローちゃんひどいひどーい！それはちがうよっ！」
檻川喪中
「それはちがうよ！頂きました」
木乃伊吹
「私が【ブラを盗む】わけないじゃん」
木乃伊吹
「そもそも【脱衣所には行ってない】しー。見回りだよみまわり！」
木乃伊吹
「全くもー！この【才能】に誓って！そんなことはしてない！」
木乃伊吹
「そもそも【脱衣所には行ってない】しー。見回りだよみまわり！」
捌目密目
「浴場は誰がいつ入ったか記録が残るんだ。
出て行った時間まではわからないけど…これによると、10時半～11時に
浴場に入ったのはロー・木乃伊吹・西表東裏の３人。
間違いなく君は脱衣所に入っている筈さ。違うかい？」
【入室記録】
男・女浴室への入室時間の記録。退室時間は不明。10時半～11時に
浴場に入ったのはロー・木乃伊吹・西表東裏の３人。
立板清水
「ｲﾘｵﾓﾃちゃんは女湯入れないもんな～」
西表東裏
「入る訳ないだろ……そこの性癖捻じ曲がり共と一緒にしないでくれ」
木乃伊吹
「………」
木乃伊吹
「皆寄ってたかって酷いや…拗ねちゃうもんね」
梅藤紅謜
「才能のせいだろ……無線回線並みの信用のなさw」
捌目密目
「まあ、木乃サンの場合最初から怪しかったといえばそうだけど……」
木乃伊吹
「最初からは酷すぎない！？ガチめに泣くけどぉ？！」
西表東裏
「むしろお前以外誰がいんのって感じ」
ロー
「なぜ疑われんと思えるんだ」
丹國糸緒
「まぁ……取りそうな人が少ないので……」
広沖・芥子・マルシャ
「お察し案件です」
金鉛銀華
「はじめからミエミエですが……もしかして自覚がないのでしょうか？」
モノマミー
「おやおや、言い逃れが出来なさそうだね。
それじゃ事件を振り替えって真実を一本筋にしようか」
木乃伊吹
「む～………」
木乃伊吹
「はぁ…あーこんだけ情報でたら隠すだけ無駄じゃん！
はいはいやりましたー！私がクロ？ってやつですー！」
木乃伊吹
「けどちがうもん、泥棒のつもりじゃなかったしぃ」
ロー
「お前、全く反省してないな？おかけで私は重くて仕方ないんだが？？？」
木乃伊吹
「そう、重いでしょ？それだよそれ！」
木乃伊吹
「この間風呂入った時にローちゃんのブラ解れてたんだもん。
このままじゃ折角のおっぱいが支えきれなくなる！形崩れる！
それはそれでいいかもだけど！」
木乃伊吹
「けど普通にブラ貸して！って言っても貸してくれなさそうだから、
ちょっと拝借して縫って洗濯して戻した」
木乃伊吹
「私的には慈善活動だったんだけどな…ひどいやひどいや」
一条貴咲
「………なんと言うか、もうツッコミを入れる気力もない」
捌目密目
「慈善活動は本人に黙ってやるものではないと思うのだけど」
月蔵値
「うーんこの」
宇都病音
「それを人は窃盗って言うんじゃ………」
木乃伊吹
「戻せばセーフじゃないの？兄ちゃんはそう言ってた」
篝蛍狐
「…………ほんまくだらんわ」
広沖・芥子・マルシャ
「ちゃんと理由を言えば貸してくれるということには
思い至らなかったんです？」
月蔵値
「マルシャくんたまにすんごい正論言うよね」
立板清水
「ﾏﾙｼｬﾁｬﾝめちゃめちゃ正論」
梅藤紅謜
「ここまで来るとむしろ尊敬するわ…」
木乃伊吹
「マ？尊敬されちゃってる？うーれしー」
ロー
「無断でもっていくな。仮に申請しても却下だがな！！！」
木乃伊吹
「やっぱ言ったところで駄目なんじゃん！ローちゃんのけちんぼ！」
西表東裏
「事件も訳わかんねぇなら動機も訳わかんねぇな……」
春暁院優一郎
「……………（ニコニコ）」
刺殴毒焼
「まーいぶいぶはべつにわるくはないとおもうけどー、
ひとことはいったほうがよかったかもねー？」
木乃伊吹
「くべくべ…心に沁みる言葉ありがとう…その胸にとびこんでいい？」
刺殴毒焼
「むねー？おむねないー」
モノマミー
「心底くだらない事件だけど、これも練習だからね。
運動会前日のまるまる一日使っての予行練習くらいだるいけど、つぎいこー」
モノマミー
「さて、事件があらかたわかったら、いよいよクロを指名してもらうよ」
捌目密目
「知ってた」
一条貴咲
「だろうな」
檻川喪中
「知ってても言わないであげて」
木乃伊吹
「まっ、最初だしさあーこれくらいのしょうもないくらいのが
丁度良かったっしょ！おわりおわりー！」
梅藤紅謜
「こんなもんと一緒にされたくねえ…」
モノマミー
「せっかく全国よりすぐりのクズたちを集めたのに、起きた事件が
しょっぱすぎるんだよねぇ…え、オシオキ？
なしなし、こんなもんのために予算裂けないから」
モノマミー
「はーい、これにて学級裁判閉廷！！！次こそはエキサイティングで
脳汁じゅんじゅわあへあへピースな事件を期待しているからねぇ」
刺殴毒焼
「じゅんじゅわぁ」
丹國糸緒
「じゅんじゅわぁ……。……からあげ…………」
宇都病音
「伊吹ちゃん………だめなことは、めっだよ？」
木乃伊吹
「え？私is駄目なことしてないしてない」
捌目密目
「しょうもないにも程があるね……」
一条貴咲
「…反省する気ないだろあいつ」
金鉛銀華
「反省をするタチの人間じゃないでしょう、あの方は」
モノマミーは簡素にそう告げると、どことなく気落ちした哀愁漂う背中でとぼとぼ去っていった…。
こうして、クズ共の最初にして最期の平穏な事件が終わったのであった…。