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*番組録画はPC版でご覧ください
chapter5(非)日常編―最終回「ゴミバコロンパ」―
────早朝、学院長室。
他の部屋よりも凝った調度品で整えられた学園長室に、モノホネはいた。
玉座にふんぞり返る暴君のように、深々と椅子に座ってテレビを眺める目つきはいつになくがらんどう。
テレビに映されているのはなんてことない、朝のニュース番組だ。
今日も明日も、人々の生活は普通に営まれている。
『…それでは次のニュースです』


モノホネ
……そろそろ潮時、ですね。
ぽつりとつぶやいた声に孕んだ醜悪さを、まだ生徒たちの誰もが知らない。
眼孔に浮かんだ赤い紋様が弓なりに吊り上がり、モノホネは1枚クッキーを頬張った。

モノホネ
うっ、うっ、皆様…今回はかなし~いお知らせがございます。
いつも通り体育館へお集まりください。
やけにわざとらしい声を不審がりつつも貴方達は体育館に集まる。
見回せば他の面子もしっかりといるようだ。
6人。
もうそれだけしかないのに何があるというのだろう。

神楽坂棗
…はぁ…

砂六々子
えぇ……なんすか?

万針集
…今度は何言い出すんだか。

千夜よだか
……はぁ、わざとらしい…

貴花比嘉
…ふん、今度はなんだ。

神蔵亜楽汰
………。

モノホネ
皆様いらっしゃいますね?今回お集まりいただいたのは他でもない、番組に関する大事なお知らせがあるからです。

モノホネ
実は当番組…当番組は…

モノホネ
視聴率低下につき、次回で『最 終 回』に
なりました…!!!!!!!

モノホネ
分かりやすく言えば打ち切り!嗚呼、なんという煮え切らない
結末…!!!!!およよよ…。

神楽坂棗
どうゆうこと…終わるに越したことは無いと思うけど…

砂六々子
お、終わるんすか?

万針集
あ、そう…まあ趣味悪い企画だんもんね…

千夜よだか
最終回……?

貴花比嘉
別に悲しくはないな…

モノホネ
反応うっすい!!!!

モノホネ
…こほん。
というわけで、只今帰りの船を手配しております。
ええ、ええ。帰れるんですよ。

神楽坂棗
何事もなくただ終わるの…?

砂六々子
か…帰れる…!?!?えっ、帰るってちゃんとおうちに…?
……最終回、最終回。頭の中で言葉を反芻する。
終わる。
この生活が終わる?

モノホネ
急で申し訳ないのですがあと三日…あと三日で皆様はここから撤収にすることになりますので手荷物などは準備しておいてくださいね。

モノホネ
…た・だ・し!ここでひとつ良いお知らせが!

神楽坂棗
え、帰れるのはいいお知らせじゃないってこと??
やっぱり何かあるんだな、と貴方達は当然のように受け入れる。
モノホネはぴょんぴょんとスキップしながら続けた。

万針集
これまでを考えれば、ただじゃ帰してくれないだろうね…はぁ…

千夜よだか
……むぅ…(様子を眺め)

モノホネ
そこ!絶対ロクな条件じゃないぞって顔するな!
なぁに簡単なことです。

モノホネ
迎えの船が来るまでの三日の間に死体が発見された場合。 そのときは、最終回の話はまるまる撤回!捜査ののち学級裁判を行います!なんというビッグチャンス!

モノホネ
ここまで来て、ここまで人数が減って、起こるわけないと思いませんか?貴方達にとっては大したことないんじゃないですか?

神蔵亜楽汰
いらんチャンスやな

砂六々子
そ、そうっす!もうコロシアイなんてあんまりっす!

モノホネ
さあ、どうでしょう?

モノホネ
貴花様なんかは以前、黒幕や裏切り者が自分達の中に紛れ込んでいると考えてらっしゃいましたね?結局事件に発展してうやむやになりましたが…はてさて。

モノホネ
……ま、泣いても笑ってもあと三日、あと三日です。最期まで悔いのないようお過ごしくださいませ。うぷぷぷぷぷぷ!
モノホネは一礼すると去っていった。
…最後の日まで、あと三日。
開幕
chaptr5 ―最終回「ゴミバコロンパ」―

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