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Chapter2-クズも鳴かずば叩かれまい-(非)日常編
まずは二人。
十八人中の、二人だ。
モノマミーは今日も一人大きなため息を吐く。
これでは全員を更正するまでに、どれほど時間がかかるやら。
先が思いやられると、いびつな丸い頭を抱えた。
見ているだけでは進まない。変わらない。何事もそうだ。
そこにあったとしても、あることを認知しなければ夢のように無いに等しい。
とある日のこと。
慣れてきたルーティンに従って各々目を覚ます。
ふと、一人が違和感を覚えた。
身体の一部が、微かに重たいような?
自身の利き手を、視界に入る位置まで持ち上げる。やはり少し重みを感じる。
それもそのはずだ。
自身で取り付けた覚えの無い、腕輪のようなモノがついていたのだから。
モノマミーのアナウンスだ。今日は、声色がどことなく浮かれているように聞こえる。
押し付けられた「プレゼント」をよく見れば、輪の一部がモニターになっておりほの赤く文字が光っていた。

モノマミー
「イマドキのクズは積極性が足りないね。
はぁ嘆かわしい、行動力もないクズなんて生暖かくて重たい粗大ごみだよ」

モノマミー
「しばらくは手を貸してあげよう。自主性が育つ時を楽しみにしているよ。」

モノマミー
「諸君、おはよう。起きる時間だ、寝ている者も即座に起きるように。」

モノマミー
「ところで今日は君たちにプレゼントを用意したのだけれど、
気付いてくれたかな。プレゼントはすぐ使って欲しい性質なのでね、
腕につけておいてあげたよ。」
モノマミー

「文字を確認することはできたかな。書かれているのは「NG行動」。
そこに書かれている事をしてしまうと、腕輪から内側に針が飛び出し
毒が注入される。ようは言うこと聞かないと死ぬよ、ってこと」

モノマミー
「ま、NG行動をしなければ何も問題ないよ。
如何に自分を律することができるか、更正には最適なプレゼントだろう?」
