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Chapter2-クズも鳴かずば叩かれまい-非日常編
外れないバングルと腕の違和感もなくなり、それをつけたまま皿洗いをする光景にも慣れてきた頃。
各々自由きままに生活しつつ、制限される生活に一部のストレスが積まれていく。
素知らぬ顔でモノマミーは珈琲を飲み、その姿を恨めしく思いつつ無視が一番と誰もが思う。
流れていく日々の中、それが訪れたのは金曜日であった。
淡くくすんだグレーにレッドまじりの頭の上で、アホ毛がひとつ揺れていた。
何か面白いネタはないかなとぼやきつつ、面倒くさそうに己の手首を見下ろす男の影1つ。
捌目密目は校舎側の廊下を歩きながら、1つ大きなあくびをする。
平和ではないがそこまで危機も感じず、だからといって面白いというわけでもない退屈な日々はぬるく舌にざらつく。
彼はジャーナリスト、危険を求め快楽をでっちあげる才能にとってこの日々は暇で暇で仕方がないのか。
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捌目密目
「あ〜あ、暇……皆大人しくなっちゃってさ。
誰も面白い事なんかしちゃくれないし……どうしよっかなぁ」
そんな事を思いながら彼は職員室の扉を開く。
常駐してるモノマミーに文句の1つでも吐こうと思ったのか、なにか資料を探しに来たのか。理由は忘れてしまった。
忘れてしまうほどにそれは強烈な光景だった。
だってそれは無造作に、あまりに雑に転がっていた。
そこに元々あったものですと言わんばかりに横たわるそれから放たれた異臭に、一瞬呼吸が止まる。
どろりと零れた赤黒く長細い、それが臓物だと分かるとなお更に匂いが腹についた。
深々と刺さった刃物に裂かれた箇所から零れ落ちたそれは、まだ時間があまりたっていないのか光沢を保っている。
消化物も同様に溢れた床の血だまりに、なんの肉片か体液かわからないものが混ざりひどい悪臭を放っていた。
上だけ見れば、首からさげたタオルと顔面の打撲が喧嘩の後かと思わせる。
しかしその目に生気はなく、腸同様に零れ落ちた命なのだと知った。
いつもまとまっていた黒髪は四方へ散らばり、いつも目に痛いほどだった艶やかなピンクも今では目立たない。
それが、彼の見た最期の月蔵値の姿であった。
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捌目密目
「ワーオ……こりゃ大変だ……おーい皆ー!事件だよー!」

丹國糸緒
「……酷い匂い。あっちですかねぇ……声もします」

檻川喪中
「…くんくん、あれ?死臭がする!!!」

篝蛍狐
「……臭いの時点でエグいから、近づきたないねんけど」

鴉羽虹輝
「………………………え?月蔵くん、嘘でしょ………………………?」

刺殴毒焼
「? なにー?あらー。たいへんだー、でてるー」
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捌目密目
「うん、だいぶグチャグチャだから見るなら気を付けてね?
吐かれても困るからね」

梅藤紅謜
「っ……!あっ……あっ……!な、なんで……ヒッ…うっ、……」

宇都病音
「ふぇ…何の騒ぎ?」

一条貴咲
「…今度は一体何の騒ぎかと思えば…そうか、また。懲りない奴も居るものだ」

金鉛銀華
「……これはこれは、これは」

春暁院優一郎
「…おやおや…」

広沖・芥子・マルシャ
「うわっ!死んでます!」

モノマミー
「はいはい皆静かに。やっと重たい腰をあげてくれたようで、僕は一安心だよ。
さて、今回も君達の為にファイルを用意してあげたよ。
なにせ本物の探偵はもういないんだ、自力で頑張らないとね」


モノマミー
「さて、これにてNG行動はおしまいだ。
お疲れ様、これからもっと疲れるけどね」

丹國糸緒
「これで……ようやく……聖域に立ち入れます……!」

檻川喪中
「死体を調べるのは任せとけー!」

刺殴毒焼
「やったーじゆー」

梅藤紅謜
「ば、バンド…外れんだな……」

篝蛍狐
「……人死が出とるんはあれやけど、コレが取れんのはせいせいするわ」

一条貴咲
「何とも言えない気分だな。」

広沖・芥子・マルシャ
「仮にも人死が出ているのに己の自由を喜ぶ人間が大多数とか
相変わらずこの環境狂ってるです。今に始まったことではないです」

檻川喪中
「まーくんがまともなこと言ってる…」

刺殴毒焼
「まーるまるがむずかしーこといってるー」

篝蛍狐
「なんぼまともっぽいこと言うとっても法的にアウトやん」
