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*番組録画はPC版でご覧ください
chapter4裁判編―世紀に産気づいた鴉の雌雄を求めよ―②

モノホネ
いやーしかしよりによって凍死とは板張様も可哀想なことで。

モノホネ
振り返りの間彼の話でもしましょうかね。
…板張硝子様は、孤独や寒さとは無縁の、ごく普通のご両親と暮らす純朴な青年でした。

モノホネ
板張様のご両親もガラス職人。板張様と違い、作品が多くの人々の目に留まることはなく、苦労も多かったそうです。ですが二人、暖かく彼を見守っておりました。

モノホネ
そんな板張様がガラス細工に関心を持っていくのは当然とも言えるでしょう。彼は硝子と炎に向き合い育っていきました。
…前回熱にうなされながらも焼却場に行ったり、今回暖炉のあったロッジに行ったり…自然と炎を見ると落ち着く質なのでしょうね。

モノホネ
ご両親は彼に自分達がした苦労をしてほしくないと進路を考えるように助言したりしていたようで、板張様は反抗していた時期もあったようですが…。

モノホネ
ええ、最終的には彼の考えを尊重してくださる暖かな方々だったことでしょう。 そんな彼が、こんな暗く冷たい場所で一人死んでいくとは…およよよ…。

モノホネ
停電の原因がすなわちクロと言って良いでしょうね?では、停電時のアリバイを証明できる方はいますか?

万針集
……わざとらしいなあ

夏露島陽向
…親か……

砂六々子
…親……

モノホネ
停電を起こした人がクロと言って良いでしょうね?
では、停電時のアリバイを証明できる方はいますか?


神楽坂棗
あー…実はあの時…。制御室の奥から変な声が垂れ流しだったじゃん?それが気になってさ…近づいて奥に入ったら、ドアの鍵がかかってでらんなくなっちゃって。でも、そのあとすぐ停電が起きてロックが解除されて出られたんだけどさ。

【神楽坂棗の証言】
制御室奥の部屋には謎の声が聞こえるブラウン管テレビのようなものがあった。それが気になって近づいたら外から鍵がかかって出られなくなってしまったが、停電でロックが解除され外に出られた。

モノホネ
ああ、ガラクタノイズ。まああれはほんのお遊び要素ですね。
裁判とは関係ないので捜査中は閉鎖させて頂きましたが。

万針集

神楽坂棗
テレビ、ガラクタノイズ…?なんかの撮影用セット…?
そのお遊びに乗せられた自分が馬鹿みたい…

モノホネ
ちょっとしたドッキリ要素です、停電でロックが外れなくとも一時間で勝手に開きますし、外から「開」のボタン押すだけで開きますし。

モノホネ
ええ、番組の命とも言える様々な機材がならんでおります。
今回は監視カメラの映像も一部お見せしましたね?

砂六々子
…はいっす。神楽坂サンが制御室に入ってくとこ、映ってたっす。

【監視カメラの記録】
神楽坂が制御室の奥に入っていく様子が映し出されている。

モノホネ
これはこれは。神楽坂様の証言の信憑性はあると言えますね?

神楽坂棗
まぁ実際入ったし…

夏露島陽向
し、しんぴょーせー??

千夜よだか
神楽坂さんは嘘ついてないって事!

夏露島陽向
何故そんな難しい言葉にするんだ…(んんっとした顔)
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